近年では、ストレス社会と呼ばれることが多く、心の病気になる人が増えています。それに伴い、精神科を受診する人も増加傾向にあることから、精神科医や看護師といったそこで活躍する職種のニーズも高まります。
そもそも精神科の仕事とは、統合失調症、うつ病、人格障害、神経症などの疾患がある患者さんのケアがメインです。
他の診療科と大きく違うのは、ケガや身体の病気ではなく心の病気のため、ケアが最も重要で治療期間も長く完治しないケースもあることです。
同じ患者さんと長く関わることがあることから、信頼関係を築くことが大切になります。他の診療科であれば、検査結果と照らし合わせて状態を判断できるが、精神疾患の患者さんの中には自分の状態がうまく伝えられない人も多くいます。
目に見えない患者さんの微妙な変化にも対応できるよう、日常的に気を配っておく必要があります。また、患者さんに合わせた薬の処方も大切な業務です。
うつ病は、昔に比べて社会からの理解が進み、風邪を治す感覚で相談することができるようになっています。高齢化に伴い患者も増える認知症や、子供の不登校の診療も対象です。
精神科の治療は薬を使用することが多く、他の科に比べて投与する薬も量があり、患者さんの薬物過剰投与を予防するためにも投薬の状況把握と管理は重要な仕事といえるでしょう。
精神科と他の科との違いは、急患対応や夜勤勤務がなく残業も少ないことです。精神科領域での専門性を活かしながら、規則的なナースライフを送れるのは精神科看護師の魅力といえます。